妊娠中のお母さんの歯科治療〜市川市 岸田歯科院長ブログ

投稿日:2015年1月11日

カテゴリ:医院ブログ

最近妊娠中のお母さんの治療が多い。歯科医師会の妊婦検診に行く機会も多いんだが、歯科に対する意識やモチベーションが上がっている。

なぜ妊娠中(妊娠前や妊娠希望者にも当てはまる)に歯科が重要か?というと

①まず、妊娠中にできれば大きい治療は避けたい(レントゲンや薬も必要になるし)
②妊娠中はホルモンバランスが崩れて、特定の歯周病菌が増加する(妊娠性歯肉炎という分類もあります)
③炎症性物質があると早産や低体重児出産の可能性が高まる
④つわりやストレスで歯みがきが雑になる事が多い
⑤出産後は忙しく。。歯に構っていられないお母さんが多い
⑥お母さんの歯や歯肉が悪いと。。当然赤ちゃんに虫歯菌、歯周病菌が感染する(これが一番重要:口の臭いおじいちゃん、おばあちゃんには注意しましょう。。。本当ですよ)
⑦口腔内の奇麗さが妊娠しやすさ、出産の安全に関連しているという論文もある

基本的に安定期(4〜8ヶ月)であれば、局所麻酔や歯の治療は問題がない。ただし、親知らずなどは歯科医師や産科医に相談する必要がある。

当院では安定期に毎月歯のクリーニングをする妊婦さんが多い。元々しっかり管理できていた患者さんが妊娠する場合もあるが、妊娠初期に歯肉の腫れに気が付いたりして来院される方も多い。

多くのお母さんが、出産後に赤ちゃんをつれて歯のクリーニングに来られる。そしてその子が虫歯にならないように管理していく。。歯科主治医としても、うれしいことである。

ちなみに、子供を産むと。。カルシウムを取られて、お母さんの歯が悪くなる。。とよく言われるが、全くのデマなので言い訳にしないように(笑)

定期的な歯のクリーニングに勝るものはないのだ。