岸田歯科口腔外科のブログ記事一覧
歯科麻酔と医科麻酔の問題。。
札幌の問題から始まり、三井記念病院で再燃し。。しばらく落ち着いていた歯科医師と医科麻 酔研修の問題がまた出てきた。一般の方には分かりにくい問題だが、歯科医師も全身麻酔をすることができるのである。自分も直接や指導も含めたりすれば、 1500例以上に関わっている。沖縄の離島に全身麻酔をかけに行ったりしていたし。。実際はもっと多いかもしれない。。
全身麻酔は歯科でも医科でもやることは同じである。全く同じ薬剤、機器を使うのだ。当然併用する硬膜外麻酔や輸血やリスクなどで異なる部分はあるが、歯科で全身麻酔をかけていればお腹を切ることも可能なんである。
実 際、交通外傷で全身の多発骨折なんて場合には口腔外科(歯科)が顎を固定しながら、足や手は整形が同時とかの手術もよくあった。誤解を受けるといけない が、これは歯科麻酔医も医科麻酔ができるので同じ仕事ができる。。凄いだろうということを言っているのではない。中には凄く優秀な歯科麻酔医もいるが、ラ イセンスが違うので医科の麻酔をしたいのなら医者になればいいと思う。できるということと生業にするということは違うのである。よく麻酔科医不足を歯科麻 酔医で!なんて言う歯科医師もいるようだが、全くもってナンセンスであり、現実を分かっていない。我々は我々の領域でベストをつくすべきである。
現在基本的に歯科医師は、歯科と口腔外科領域に限ってという明確なルール(ちょっとグレーな部分もあるが。。)がある。ただし研修に限っては医科指導の下で全身麻酔ができるのである。もちろん学会に登録し、患者同意が必要で、仕事としてやってはいけないなどの規制がある。
自 分も10年以上前に医学部の麻酔科で毎日研修していた。朝の6時過ぎには手術室に入り、用意やら準備をし、深夜まで麻酔をしていた。歯科領域の麻酔を経験 しないで、医科麻酔の研修に行けたので、非常にいい勉強であった。歯科医人生の分岐点だったとも思う。そこでは歯科医師が医師の真似をするのではなく、自 らのライセンスの限界と可能性を実感できたいい経験ができた。
今回は医学部の麻酔科で研修をしていた歯科医師と医師の指導医が逮捕された。実情がよくわからないのでコメントしにくいが、登録や同意を得ていなかったようだ。
た だ歯科医師の医科麻酔研修は絶対に必要である。数年の口腔外科研修なんてあんまり意味はない。可能なら全部の歯科医師が経験してもいいと思うし、卒後研修 に義務化してほしいとも思う。これからの歯科は穴掘って埋めたりするだけが仕事ではなく、医科の中の一分野としての機能が求められているのだ。歯科医師は 多すぎて、ワーキングプアなんて言っている場合じゃない(笑)今までの状態にあぐらをかいて、ダメなのが多すぎる。。。ってなんで言わないのか?不思議で ある。努力や研鑽ができないものは消えていくのが他業界だと当たり前なんだが。。ただ正常になってきているだけだと思うが。。
医者からも一目おかれるような歯科医師にならないといけない。というか、患者はそれを求めはじめている。
今回の件で、研修においての締め付けが厳しくなるかもしれないが必要性をアピールし、結果として国民に有益であるということを議論するチャンスと捉えるべきである。
逆性の正中埋伏過剰歯が2本。。
今日は午前中に正中過剰埋伏歯の抜歯を行った。CTでみると2本あり、しかも逆性(歯の頭のほうが鼻の方にむかっていた)で、深いところにあり、切歯管という神経にも近い。。さらに下の前歯くらいの大きさである。骨も削らないと出てこない。。
歯科用CTでみると、結構深いところにある。。
なんとか出てきたところ。。結構大変。実際はこれよりかなり奥にあった。
昨日から切開や骨をイメージしておいたが、それ以上に大変であった。
今回の症例はCTなしでは不可能だっただろう。多分大学病院であれば、全身麻酔で入院コースだっただろう。。
今後、矯正治療を行っていくので抜歯しないといけない症例であった。
患者さんは小学生の女の子だったが、よくがんばった。拍手である!
DC21ストローマンセミナーに参加③
日曜日はいよいよボーンレベルがメイン。三好先生のバーティカルサイナスリフトの講演もあった。
ボーンレベルインプラントが上手くいけば、ストローマンのユーザーは増加するだろう。
ただメーカーの商売戦略がかなり。。いまひとつなので心配である。
以 前もアバットメントの説明を受けたが、今回もよく理解できた。選択できるものが多いので、慣れも必要である。ただ、ボーンレベルを植立した患者さんにロ ケーターというタイプを使いたいんだが、日本では発売されていない。個人輸入しかないので、何とかして欲しい。非常に使いやすいのに、認可が出ないのであ る。。
全体としていい週末であったかな。。と思う。
DC21ストローマンセミナーに参加②
セミナー会場に着くと、目の前に大学のテニス部の後輩が座っていた(笑)最近よく会うので、お互いびっくりであった。
土 曜日の内容はストローマンインプラントの優位性や過去の症例、今後の展望についてであった。症例はそれなりに自分も経験しているので、他の先生の内容を聞 きながら、自分だったら。。。などと偉そうに分析していた(笑)まあ、これが勉強会のいいところである。一人では限界があるので、いい仲間、先輩、後輩が 必要なんである。
その後、懇親会へ。今回は去年のハワイの歯周病学会で会った先生や熊本の先生達とも再会。歯科の世界はせまいので、必ず共通の知り合いがいるので盛り上がるのだ。
二次会は4人の先生で、有楽町のバカラのバーに行ったんだが、やはりグラスもいいし、雰囲気もいいので値段がかなり高い(笑)まあ普段行かないところで飲むのも懇親会のいいところ。。である。結局おごってもらったんだけど。。
DC21ストローマンセミナーに参加①
土曜は午前診療し、午後からストローマンの本社へ。東京駅なので診療所を出てから30分もかからない。これは地方の先生には申し訳ないが大きなアドバンテージである。なんだかんだいっても東京に集約されてしまうものである。
で、 今回は最近ノーベルが主流のDC21という勉強会のストローマンセミナーである。歯科関係以外の人にはわかりにくいので補足すると、ノーベルとストローマ ンは世界のインプラントメーカーの中の2大勢力である。当院でも、両方のインプラントを導入しているが、第一選択はストローマンを使っている。大きいケー スや審美はノーベルの方がシステム化されていたが、ストローマンから新しいタイプのインプラントが販売されたのである。極論でいくと全てストローマンでい けるのである。そんなわけで今回のセミナー。講師の先生に知り合いが多かったこともあり、即参加申し込みである(笑)
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