無痛治療の誤解。。。

最近歯科のホームページで無痛治療と謳っているところが多い。結論から言うと、通常の治療において無痛治療はありえない。。。

痛みを感じなくするように、局所麻酔（注射のこと）をすれば確かに無痛ではあるが、麻酔がいやだという患者さんも多い。

一般の歯科診療所では、
①麻酔の針を極細にする。
②電動注射器を用いてゆっくり注射する。
③表面麻酔をする。

ぐらいを無痛治療といっていることが多い。９０％の歯科医院がそうだと思う。

実際は、「痛みに配慮して治療しますよ。」ということが無痛治療と宣伝されているわけである。
これを否定するわけではないが、患者さんの中には全く痛くなく治療ができるという誤解が生じているのも事実である。

痛くない歯医者があれば、まず自分が治療して欲しいくらいだ。。。

完 全に無痛にするならば全身麻酔で治療しないと不可能である。まあ全身麻酔といっても、実際は痛みを感じているので全身麻酔中も血圧や脈が変動しているんだ けど。。。と言うことは無痛というより寝てるから覚えてないと言ったほうがいい。全身麻酔をかけても局所麻酔は併用しますし。

最近は静脈内鎮静法と無痛治療を同じと思っている人が患者さん、歯科医師の中にも多い。

確かに寝てしまっているので、麻酔や治療の記憶もないけど、実際の体は刺激に反応しているんですよ。でも静脈内鎮静法で痛みの記憶がなくなっているので、無痛といってもいいのかもしれないが。。。学問的には無痛ということはないんです。

当院では静脈内鎮静法で治療する患者さんが多いが、無痛ではないと説明している。記憶がないという意味での無痛なんですと。。。

ご理解していただけたでしょうか？なかなか難しいでしょ。

デンタルコンセプト２１の勉強会

日曜日は日本でも有数な勉強会のデンタルコンセプト21に参加。昨晩は品川で先輩と飲みすぎたので10分遅刻。。。先輩は1時間遅刻だった。。。

今回のテーマはグラフトレスコンセプト。先輩が是非入会したほうがいいというので試しに参加させてもらった。有名な先生、大学の同級生、知り合いも多くいて、いい情報交換もできた。

外人の講演　当たり前のことを偉そうにいっていた。。。外人はこの傾向が多い。
同時通訳なんてやめて、講演を長くしたほうがいいと思う。

日本人の講演のほうが、よかったかな。。。

で、内容だが
従来は骨がない部位には骨を作ってインプラントをしていた。そのため患者さんは時間がかかり、手術も複数回になることが多かった。現在でもどうしても必要な場合は骨を作る必要性があるけど、頻度は減ってきている。

グ ラフトレスとは簡単に言うと、骨のある部位を有効に利用してインプラント治療を早く、確実に行おうとするもの。短いインプラントや傾斜させてインプラント したり、手術が終わって即時に仮歯を入れたりとさまざまなテクを必要とする。特にａｌｌ　ｏｎ　４という概念では、インプラントそのものの考えが全く違う のである。

普通のインプラントは、手術後ほっておけばある程度骨と結合するが、即時に仮歯を入れる場合は手術直後強固に骨にかみこんでいる必要がある。骨に対するアプローチが異なるのだ。というか同じインプラントなんだが、最近は、こっちのほうが興味がある。

話がどんどん難しい方向にいっているので、そろそろやめるが、結論としては非常にレベルの高い勉強会であった。来週はこの会の三好先生のグラフトレスのセミナーに2日間参加予定なので楽しみだ。

土曜は忙しい。。。

どこの歯科医院もそうだが、土曜は忙しい。
午前最後の患者さんがインプラントを多数入れた方の上部構造セットとなり、午後は少しはやめに静脈内鎮静法での治療の患者さんが入っていたので、昼休みが取れなかった。。。

でもこうゆう状況のほうが、燃えるというかやる気がでてくるのは、口腔外科系の先生に多い。長い手術だと1日立ちっぱなしのこともあるし、そのまま当直して翌日診療ということが日常的だった時期もあったので。。。

今日夜は熊本に勤務していたときの先輩が東京にきているので、これから食事にいく。この先生に会って自分の歯科人生が大きく変わったので、メンターとでもいうべき先生の一人である。明日も勉強会で一緒であるが、いろいろとアドバイスをもらおうと思っている。

就学前検診

昨日木曜日は就学前検診に行ってきた。母校である真間小学校に。
当院のスタッフの息子もいて、僕を見てニヤニヤしていた。

自分たちのころは、6クラスあって1クラス30人くらいいたような感じだった。今回の検診は全部で７５人くらいと少なかった。

真間周囲は自分でいうのもなんだが、文化レベルが高い。当然、子供たちもそれなり以上のことが多く、虫歯もないし、すでに矯正装置が入っていたりする。検診も非常に楽なことが多い。

ただ、今回の検診した中にはひどい虫歯の子供がいたし、ひどい治療（古臭い）の子供がいた。
子供の多数歯の虫歯は虐待の兆候とも言われている。まさかそんなことはないとは思ったが、担当の先生には注意してきた。。。

親のレベルや家庭環境が、子供の口にでてくると言われるが、仕事をしていてもこれは感じることである。
しつけというか教育がしっかりしている親の子供たちは、まず問題がない。。。

逆に甘やかせ過ぎの場合はどうしようもないことが多い。遅くして子供を授かったお母さんなどに、この傾向が強い感じがある。きっと溺愛してしまうのだろう。

校 医として真間小をカリエスフリー（虫歯のない学校）にするにはどうしたらいいか、現在考えている。ただ他にも校医の先生がいるので、勝手にできないところ もある。子供少なくなってきてるんだから、校医も1人にしてくれれば、予算削減になるし、やりやすいのにとも思うんだけど。仕事量からいって1人か2人で 十分な感じなんだけど。。。まあ歯科医師の既得権益なんだろうな。。。

世の中無駄なことが多い。頑張れ民主党！って感じです。医師や歯科医師にとっては微妙な政党なんだけど。。。

口腔がん、口腔粘膜検診

昨日は保健センターにて歯科医師会の事業である口腔粘膜検診に参加。東京歯科市川病院の先生にも多数協力していただいた。

ただ、検診の問題点は市民全員を見ることができないのが弱点である。市の広報に載ったのをみて応募してもらうのだが、そうゆうものをしっかりチェックしている市民の方はあんまり問題ないことが多い。もしくは問題ないのに神経質に過剰反応をしてしまう人も多い。

昨日は問診をしたが、ほとんどの方が口内炎が気になるというパターンであった。口内炎ができても、治ってしまうものは口腔がんではない。

そして驚いたのが、すでに診断をうけているにもかかわらず検診にくる方も多かった。どうしても粘膜の病気は様子を見ましょうということも多いので、しょうがないのかもしれないが。。。

すでに市川病院で診察してもらったという方も非常に多かった。今回の検診も市川病院の先生なので、先生と顔見知りの方も多かったようだ。なんか変な感じではあるが。。。

夜は打ち上げをしたが、市川病院の先生ともいい交流ができた。

こんな感じで検診してます。

お口の相談に応じたりもします。