岸田歯科口腔外科のブログ記事一覧
今日のインプラントオペ
投稿日:2015年1月22日
カテゴリ:インプラントブログ
今日は午前、午後とインプラントオペ。2症例ともに難症例で朝から気合いが入る。
午 前は下顎のオーバーデンチャータイプで2本植立。通常の総義歯作成では維持は出来ない症例。骨がほとんどなくCTと骨を見てイメージしながらオペを行う。 なんとか平行性を保ちながら、義歯の着脱方向をイメージしていく。ストローマンインプラントの直径4mm、長さ10mmを植立。術後に今使用中の義歯を調 整、CTで確認し終了となる。2ヶ月後にはロケーターアバットを用いて、義歯を修正予定。
午後は上下左右にインプラントを静脈内鎮静法にて行う。外科処置に恐怖心が強い様子。4ブロックのオペで、手術時間が長くなるので、管理のしやすいプロポフォールを使用する。
まずはドルミカムで導入し、プロポフォールで維持。最後には抗生剤を点滴投与していくという流れ。親知らず含めて抜歯が6本、インプラント4本のオペを行う。抜歯後で骨の欠損が大きい部位には3ヶ月後に追加で3本インプラントを行う予定。
患者さんは何も覚えてないとのことであった。術後レントゲンで確認し、問題ないので帰宅。CTは明日撮る予定。
今日は盛りだくさんであった。
硬い骨
投稿日:2015年1月22日
カテゴリ:インプラントブログ
硬い骨はインプラントにとっていいことではない。患者さんは骨の密度が高く、硬いほうがいいと思っているようだが。。。
問題点
①硬い骨は血管が少ないので、出血してこない。(治癒の方向に行かない)
②ドリルで穴を開けるときに骨がやけどを起こす。
③手術に時間がかかる。
などがあげられる。
イ ンプラントするDr側からだと、やわらかい骨のほうがいいのだ。患者さんは抜歯のあと血が止まらない。。。と言うことがあるが、血は出ないより、出たほう が治りはいいのである。翌日の洗浄時にインプラント周囲に血餅があれば、まず問題ないだろう。今週の患者さんはかなり固かったが、最後のタップで出血が あったので、インプラントを植立した。場合によっては、穴だけ掘って1ヶ月後に植立なんていう方法もいいと思う。
インプラントと静脈内鎮静法
投稿日:2015年1月22日
カテゴリ:インプラントブログ
インプラント手術が怖いという場合に静脈内鎮静法を併用することがある。静脈路を確保し、点滴にて鎮静薬を投与してリラックスしてもらう方法。
1本のインプラントでも、必ず鎮静法をしているという先生もいる。患者さんサイドは寝ている間にオペが終了するので楽である。
我々は安心して眠ってもらうために、全身管理モニターやシリンジポンプを用いて、酸素吸入させ管理している。
静 脈内鎮静法でインプラントを行う場合、術者の技量が非常に重要になる。患者さんが寝ているので、こちらの指示には従えない、水でむせることもインプラント の場合多い。口腔内バキューム併用(イソライトなど)が必要だろう。全身麻酔ではないので、体の抑制が難しい患者さんもいる。
ある程度インプラント治療をこなした先生でないと、やりにくさを感じると思う。静脈内鎮静をしたからゆっくりできるわけではなく、ポイントを確実に押さえないといけなくなる。
数年前、大きい手術をするということで、歯科麻酔医としてインプラント鎮静のアルバイトに行ったんだが、鎮静でオペしたことない先生の場合はかなり戸惑うようである。
「意外とやりにくいんですね?」と言われたが、鎮静したからと言って急に難しい手術ができたりするわけではない。ここがポイントだろう。
経験上女性のほうがやりやすいと思う。男性は動いたり、むせたりすることが多い。
前歯部骨移植
投稿日:2015年1月22日
カテゴリ:インプラントブログ
インプラントで最も難しいのは前歯である。骨が十分にあるケースは少なく、ほとんどの場合に骨移植、結合組織移植が必要になってくる。年齢が若いケースなどは、インプラントよりも接着ブリッジのほうがいい場合も多い。なんでもかんでもインプラントというのも難しい。
今 日は外傷後20年放置し、膿がたまって抜歯に至ったケース。粘膜が陥没して治癒しているため、頬側の減張切開だけでは閉鎖が難しい。そのため口蓋の粘膜を 有茎弁にしていかないと封鎖できない。ブロック骨移植の適応でもあったが、今回は人工骨、粉砕自家骨、遮断膜2枚の組み合わせとなった。
5から6ヶ月待ちでインプラントであろう。
矯正用インプラントについて
投稿日:2015年1月22日
カテゴリ:インプラントブログ
成人矯正の場合、矯正用インプラントは非常に有用なツールになる。完全な固定源になるので、ロスがない。当然早く歯も動くので術者、患者ともにハッピーである。
ただ矯正用インプラントという名称がピンとこない。本当は矯正用アンカーピンとか矯正用スクリューのほうがいいのではないだろうか?
一 般的なインプラントは除去しないが、矯正用は役目を終えたら撤去となる。根本的に違うものなのだ。。。どんな名人がやっても一定の割合で緩んでくると言わ れている。ただ緩んだ場合は再度埋め込むことで、問題はない。今日は口蓋に6mmのミニスクリューを矯正の先生に依頼で行った。患者さんは緊張していたよ うだが、数分で終了し、逆にビックリしていた。
矯正用といっても一般診療にも応用がきくので、歯周病患者の骨のレべリング(歯のレべリングではない)やMTM、LOTなどとも相性がいい。持っていて損はないものだろう。
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