大変でした。。市川市岸田歯科口腔外科ブログ

投稿日:2015年1月11日

カテゴリ:医院ブログ

インプラントを他院でした場合。。メーカーが違うと規格が全く違うという事は説明した。

今回は他院でインプラントした患者さんが、インプラントの上部構造(人工の歯)の脱離でいらした。インプラントをした医院での対応を勧めたが、既にその医院が閉院してしまっていた。。インプラントのメーカーは日本の京セラのPOIインプラントであった。

少し昔のタイプだったようで、メーカーの営業、知り合いのPOIを使っている先生にも問い合わせて、必要な道具を揃えた。土台からやり直さないといけない3重構造の設計であった。

万全な用意を確認し、麻酔をしてインプラント周囲の歯肉を切除した。
土台はぴったりはまり、一安心したが。。土台を締めるスクリューが噛み込まないのである。。最初は規格が違うのかな?と思ったが。。よく見ると以前のスクリューがインプラントの中で折れて、邪魔をしていたのだ。

かなり奥の方で残っていて、通常では確認が難しい。。まず拡大鏡で見たが、イマイチ。。そこでマイクロスコープの出番である。

スクリューは当然折れていて、ドライバーは合わないので。。細い器具でゆっくりと触っていく。多少のゆれがあったので、回していけば理論上は取れるはずである。。しかし引っかかりが全くないのだ。

そこで、歯を削るドリルでマイクロスコープで見ながら折れたスクリューに刻みをつける必要があった。ただ注意しないと、インプラント内面を削ってしまうと、そのインプラントは使えなくなる。下の一番奥のインプラントで、かなりやりにくかったが。。なんとか除去できた。。
診療時間オーバーだったので、残ってくれたスタッフとハイタッチ(笑)

その後、インプラントに土台をつけてから上部構造を締め付けた。
もし、取れなかったらインプラントを撤去しないといけないので。。緊張した仕事であった。
アハ?ット破折
左が折れていたスクリューの先です。マイクロスコープがなかったら除去できなかった。